お知らせ

出版/寄稿
・関口尊成弁護士が執筆した『Q&A CVCによるスタートアップ投資』が株式会社商事法務から6月5日に発売予定です。

事務所主催セミナー
『海外事業売却・カーブアウト案件、成功のための実務』
【開催日時】2024年5月29日(水) 13:00~14:30
【開催形式】WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】無料 (事前登録制)
【申込締切】2024年5月28日(火) 12:00まで
【講師】中田順夫 弁護士
【申込】Webinarに申し込む

『日本の上場会社M&Aの最新トピック』
【開催日時】2024年7月10日(水) 13:00~14:30
【開催形式】WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】無料 (事前登録制)
【講師】中田順夫 弁護士、辻裏光希 弁護士
【申込】近日HPで案内予定

外部セミナー
日比谷中田法律事務所/FRONTEO共催『M&Aのための法務デュー・デリジェンスの実務テクニック』
【開催日時】2024年5月30日(木) 15:00~16:00
【開催形式】WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】無料 (事前登録制)
【講師】井上俊介 弁護士
【申込】Webinarに申し込む

企業研究会主催『事業会社による国内・海外でのベンチャー出資の実務 ~タームシートを用いて具体的に解説~』
【開催日時】2024年6月20日(木) 14:00~17:00
【開催形式】会場開催/WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】有料 (事前登録制)
【講師】関口尊成 弁護士
【申込】Webinarに申し込む

最近の関与案件

市光工業株式会社による株式会社宇佐美鉱油へのPIAA株式会社の売却について、中田順夫、中井直子、春山莉沙の各弁護士が市光工業株式会社のカウンセルを務めました。
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三菱UFJフィナンシャルパートナーズ株式会社を消滅会社として、株式会社三菱UFJ銀行を存続会社とする吸収合併に関して、中田順夫、山崎真理の各弁護士が株式会社三菱UFJ銀行のカウンセルを務めました。
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株式会社内外テクノスを承継会社、株式会社築柴を分割会社とする吸収分割について、関口尊成、山崎真理の各弁護士が株式会社内外テクノスのカウンセルを務めました。
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株式会社内外テクノスを存続会社、ツクシ工業株式会社を消滅会社とする吸収合併について、関口尊成、山崎真理の各弁護士が株式会社内外テクノスのカウンセルを務めました。
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トヨタ自動車株式会社による宇宙フロンティア2号ファンドに対する出資について、井上俊介弁護士がトヨタ自動車株式会社のカウンセルを務めました。
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郵船ロジスティクス株式会社によるParts Express B.V.の買収について、中田順夫、中井直子、春山莉沙の各弁護士が郵船ロジスティクス株式会社のカウンセルを務めました。
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現在継続中のM&A/JV案件 アメリカ2件、イギリス1件、カナダ1件、メキシコ1件、インド4件、中国2件、台湾1件、タイ3件、インドネシア4件、マレーシア3件、シンガポール1件、ベトナム1件、グローバル2件、国内20件など多数進行中。


最新トピック

『事業会社によるスタートアップ出資・買収』
文責 関口尊成


日本では、長らく、ベンチャーキャピタル (VC) がスタートアップ出資を主導してきましたが、近年、事業会社によるスタートアップ出資 (CVC出資) が注目され始めています。目まぐるしい技術革新に対応し、国内外の競争の中で生き残っていくには、自社以外のリソースもたくみに活用する必要があり、このため、オープンイノベーションの機運が高まっていることが背景の一つです。

こうしたCVC出資の手法としては、主に、①VCが運用するファンドに有限責任組合員 (limited partner) として出資するパターン、②自社から直接出資するパターン、③CVC出資用の子会社から出資するパターン、④自社ファンドを組成するパターンがあります。

いずれのパターンを取るにしても、事業会社としては、VCとは異なる自社の特徴を踏まえつつ、投資管理することになります。つまり、事業会社は、(安く出資して高く売り抜けることによる) 財務的リターンだけではなく、(スタートアップとの協業を通じたシナジーの獲得等の) 戦略的リターンの獲得を目指すことが少なくなく、この場合、基本的に財務的リターンのみの獲得を目指すVCとはポジションが異なります。したがって、たとえば、スタートアップ出資時に、業務提携契約をセットで交渉する等、事業会社ならではの考慮要素が生じます。

また、スタートアップ出資では、シード、アーリー、エクスパンション、レター等と呼ばれる出資ラウンドを経て、最終的に、IPO (新規上場) またはM&Aにより、出資者にExit (投資利益の回収) の機会が提供されます。この点、日本は、米国と比べ、IPOの対象となる企業規模等のハードルが低いこともあり、IPOでのExit (出資者は公開された株式を売却することで投資利益を回収します) がメインターゲットとされてきました。

しかし、近年では、IPOではなく、M&AによるExitも増えています (出資者は売却先からの買収対価により投資利益を回収します)。こうしたM&Aでは、買収候補先として事業会社に打診があることがしばしばあります。このため、事業者としては、スタートアップ出資のほか、スタートアップの買収を検討する機会も増えています。スタートアップの買収においても、上記の出資と同様、通常の買収と異なる注意点があります。

たとえばスタートアップは、M&AでExitするまでに、複数のラウンドを重ねており、株主数が数十に及んでいることも珍しくありません。スタートアップを買収する際に、創業者等の大株主に株主の一本化をしてから株式譲渡を受けるケースもありますが、交渉上、これが難しいケースもあります。

こうした場合、数十に及ぶ株主から株式を買い取らざるを得ません。これは、それぞれの売主から表明保証を受けた上、表明保証違反があった場合に、それぞれの売主から売却時の持分に応じて補償を受けなくてはならないことを意味します。しかし、買主としては、表明保証違反があった場合に、各売主に対して分割して損害回収を図るのは煩雑であり、資力のない売主が存在した場合にはその株主分は回収漏れになってしまいます。このような問題への対応として、表明保証保険を購入しておけば、表明保証違反があった場合に、保険会社から一括して保険金を受領できるため、簡便です。また、保険会社は資力があり、かつ、保険業法等により保険金支払いの合理性は担保されていますので、予期せぬ不払いはないと整理することができます。弊職の知る限り、こうした表明保証保険の活用がなされている実例も存在しています。

以上、事業会社によるスタートアップ出資・買収につき、表明保証保険にも触れつつ、ごく簡単に触れました。もしこうした分野にご興味があれば、拙著『Q&A CVCによるスタートアップ投資』(2024年6月5日発売予定)、『M&A保険入門〔改訂版〕-表明保証保険の基礎知識-』(2024年2月) をご参照ください。

   



趣味紹介

『コロナ後の最新ガジェット雑感』
文責 副田達也


ちょうど3年前にも本ニュースレターでご紹介しましたが、私はガジェット (いわゆる電子機器) が好きで、いろいろなものを買っては仕事に使ってみるということをやっています。3年も経過しますと実にいろいろな新しい機器が登場しますし、コロナの影響を強く受けていた3年前とは状況も変わっていますので、これを機に最近購入した機器をいくつか厳選してご紹介したいと思います。

1. Bose Ultra Open Earbuds
最近いろいろなメーカーが提唱しているイヤホンの視聴形態として「ながら聴き」というものがあります。これは、外からの音も同時に聴くことができるような形状又は機能により、イヤホンをつけたままで職場の同僚と話したり電話応答をしたりといったことが可能になる製品です。
私も書類のレビューなどの作業中にイヤホンをつけることがあり、これまでは耳栓型 (いわゆるカナル型と呼ばれるもの) のイヤホンを使っていました。しかし、自宅では問題ないものの、オフィスで耳栓型のイヤホンをつけていると、同僚から声をかけられた時に気づかないことがあることに不便を感じることがありました。また、耳栓型のイヤホンを長時間つけていると単純に耳が疲れますし、蒸れて耳がかゆくなることが気になっていました。
そこで「ながら聴き」のイヤホンとしてBoseが本年3月に発売した上記製品を試してみたのですが、思いのほか快適です。長時間つけていても耳が疲れませんし、音質も素晴らしいです。ただ、耳への装着方法が少し変わっていまして、耳にかけたり耳穴にはめたりするのではなく、耳たぶに引っ掛けるように装着します。これが快適な付け心地を生み出している一方で、遠目には黒いイヤリングをつけているようにも見えてしまうので、ビデオ会議などでクライアントと顔を合わせる際には使いにくいのが難点です。
今後、急なビデオ会議などで私が黒いイヤリングのようなものを付けたまま登場することがあるかもしれませんが、イヤホンですので、お間違えなきようお願いしたいと思います。

2. XREAL Air 2 Pro (ARゴーグル)
少しだけ、未来を感じる機器をご紹介したいと思います。
以前のニュースレターでもお伝えしましたが、当事務所で取り扱う文書やメールは、M&A法務という性質上、非常に機密性が高いものが多く、周りに他の客が座っている電車や飛行機、あるいはカフェなどでの業務はなかなか難しいことが多いです。また、いろいろな資料を同時に参照しなければならない業務も多いことから、ノートPCの画面のみでは不便を感じることも少なくありません。コロナ期間中はそれでも出張などの機会は多くなかったので問題はなかったのですが、最近は出張をはじめとして長時間の移動や外出が必須な場面も増えていますので、課題として感じていました。この点、私もまだ本格的に稼働させるには至っていませんが、上記の製品は、こういった問題を解消するかもしれません。
XREAL Air 2 Proは外観は少し大きめのサングラスなのですが、PCやスマートフォン、タブレットなどに接続して装着すると、目の前に200インチの大画面が投影されるという製品です。メガネ型の外付けディスプレイと考えていただくと分かりやすいでしょうか。この画面は装着している本人にしか見えませんので文書が周囲の人に見られてしまう心配がありませんし、大画面ですので、多くの書類を同時に参照して作業することもできますので、秘密保持と作業画面サイズの問題を同時に解決することができます。メガネの透過性を調整することで、普通のサングラスと同じように外を見ることもでき、その場合には風景の中に画面が浮かんでいるような体験を得ることができます。もちろん、業務だけでなく、映画などを大画面で視聴することもできますので、例えばノイズキャンセリングイヤホンを併用すれば、長距離移動の飛行機の機内などで大画面の映画に没入することもできると思います。
ただ、個人差もあると思いますが、目の前に常に大画面が固定されているという構造上、普通に画面を見るよりもかなり目は疲れますので、長時間の使用は控えた方が良いかも知れません。また、カフェなどで使っていると、大きめのサングラスをした人が虚空を見つめながらキーボードをカタカタと打っているという光景になりますので、少し勇気が必要です。
なお、方向性の近い製品として、Appleから、Apple Vision Proという製品が米国で発売されています。これもぜひ試してみたいのですが、まだ日本では発売されてもいませんし、発売されたとしても非常に高価なものになることが想定されますので、なかなか手が出せません。この方面については、しばらくはXREALの可能性を追求していくことになりそうです。

3. iPad Pro (13インチ) M4モデル
最後に、iPad Proの最新モデルです。つい先ほど届きまして、早速本稿の執筆にも使っています。もはやご説明は不要かもしれません。
最新機種だけあって大変なハイスペックですが、弁護士業務 (M&A法務) に使うには完全にオーバースペックであり、ここまでの性能は全く必要ありません。それは購入する前から分かってはいたのですが、使ってみたいという欲求に負けて買ってしまいました。届いてみると、それまで使っていた4年ほど前のモデルに比べてその軽さ、薄さ、画面の綺麗さに驚きました。
なお、iPadのサイズについては、以前は通常のサイズ (11インチ) のiPad Proを主にオフィスで使っていたのですが、コロナ期間中に自宅で契約書のレビューなどを手書きで行うために購入した12.9インチの大きさにすっかり慣れてしまいまして、もはや11インチの画面では小さく感じるようになってしまいました。そこで、今回は13インチを購入することとし、持ち歩くことも想定して、画面を保護するためのキーボード付きの純正カバーも購入しています。結果として、合計するとかなりの出費となってしまいました。これから投資額を少しでも回収するべく使っていきたいと思います。



本ニュースレターは、クライアントの皆様への一般的な情報提供を目的とするもので、法的アドバイスを提供するものではありません。個別案件については当事務所の弁護士までご相談ください。

中田 順夫 代表パートナー
直通 03-5532-3110
nobuo.nakata@hibiya-nakata.com

水落 一隆 パートナー
直通 03-5532-3109
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