お知らせ

当事務所弁護士が講師を務めるセミナー情報です。

事務所主催セミナー

『海外国内のM&A売却案件での注意点とノウハウ -実務的ノウハウ・テクニックとコロナ禍での新たな工夫の必要性-』
【開催日時】2022年4月14日(木) 13:00~14:30
【開催形式】WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】無料 (事前登録制)
【講師】中田順夫 弁護士
【申込】近日HPで案内予定

『企業買収時のPMIの多様化(オペレーション開始型/リスク対応型/課題解消型)とcase study』
【開催日時】2022年5月17日(火) 13:00~14:30
【開催形式】WEB配信 (Zoom Webinar)
【参加費】無料 (事前登録制)
【講師】中田順夫 弁護士
【申込】近日HPで案内予定


外部セミナー

商事法務主催『クロスボーダーM&Aの基本知識と暗黙知~「最新トレンド」を押さえつつ応用の効く基礎固めを!~』
【視聴期間】2022年3月2日(水) 10:00~2022年5月16日(月) 17:00
【申込期間】2022年5月9日(月) 17時まで
【開催形式】視聴形式
【参加費】有料
【講師】関口尊成 弁護士、井上俊介 弁護士
【申込】セミナーに申し込む


最近の関与案件

東海カーボン株式会社による中国の子会社である東海炭素(天津)有限公司のアメリカのCabot Corporationの中国現法への売却について、中田順夫、関口尊成、中井直子の各弁護士が東海カーボン株式会社のカウンセルを務めました。
詳細を見る

Lキャタルトン・アジアに対するコスメカンパニーグループの持株会社Ci FLAVORS株式会社の株式の一部譲渡について、水落一隆、中井直子の各弁護士が譲渡人であるCi FLAVORS株式会社の株主のカウンセルを務めました。
詳細を見る

株式会社インテグリティ・ヘルスケアとフィリップス・ジャパンの資本業務提携について、井上俊介弁護士がインテグリティ・ヘルスケアのカウンセルを務めました。
詳細を見る

株式会社カラダノートと中部電力株式会社の資本業務提携について、井上俊介弁護士がカラダノートのカウンセルを務めました。
詳細を見る

現在継続中のM&A/JV案件 アメリカ3件、ドイツ1件、中国1件、インド1件、インドネシア2件、フィリピン1件、シンガポール2件、ベトナム2件、国内19件など多数進行中。


最新トピック

『上場企業のMBO – サカイオーベックス松木社長の決断』
文責 水落一隆


上場企業のMBO(マネジメント・バイアウト-経営陣による対象会社の買収)が増えています。
上場企業のMBOには、ダイベストメント型(ノンコア事業や不採算事業を売却する際、事業部門や子会社の経営陣が独立を目指して実施するもの)と、非公開化型(抜本的な経営戦略の転換や長期視野での経営を実施するため、株式市場からの退出を選択するもの)があります。MBO市場では、件数ではダイベストメント型が8割近くと圧倒的に多いのですが、金額ベースでは逆に非公開化型が8割近くを占めており、非公開化型は平均して1件当たり173億円となっています。
非公開型MBOは、2011年に21件を記録して以来、毎年数件ずつ見られましたが、2020年に11件が公表され、久しぶりに10件を超えました。2021年も引き続き多くの案件を目にしました。新型コロナウィルス感染拡大による経営環境の厳しさや原材料コストの増加、さらには、2022年4月の東証の市場区分見直しに伴う上場維持コストの増加などから、今後も引き続きMBOを選択する上場企業が増えることが予想されます。

サカイオーベックスの松木社長は、2021年2月9日に自らが設立したサカイ繊維株式会社を公開買付者とするサカイオーベックスに対する公開買付を公表しました。サカイオーベックスは、福井市に本社を置き、染色加工事業を主力事業としつつ、繊維販売業や制御機器事業などを手掛けていましたが、繊維業界は従前より衣料品市場の低迷、安価な輸入製品の増加により国内市場が縮小してきており、また、新型コロナウィルスの感染拡大により、長期的な消費の低迷やサプライチェーンの寸断による生産供給活動の停滞、コスト増などの甚大な影響を受けることが予想されました。繊維業界の厳しい経営環境の中で、今後は制御機器事業を主力に育てるなどの抜本的な経営戦略の見直しが必要となっていました。 松木社長は、2020年11月に当時第3位の株主であったNippon Active Value Fundの投資顧問であるRising Sun Managementから、MBOがサカイオーベックスにとって検討しうる戦略になるとのコメントを受け、直ちにMBOの有効性についての検討に入りました。松木社長の決断は早く、2020年12月9日には、サカイオーベックスに対して、松木社長が主導するMBOの正式提案を提出しています。

2021年2月9日の公開買付公表時の公開買付価格は1株2850円に設定されました。これは、過去6か月の終値単純平均値2082円に対して36.89%のプレミアムを加えた金額でした。しかし、誰かが市場で公開買付価格を上回る価格でサカイオーベックス株を取得していたため、公開買付開始後の株価は2850円を上回る水準で推移しました。松木社長は、これに対抗すべく、3月9日に公開買付価格を3000円に引き上げましたが、サカイオーベックス株はなお市場で取引され、株価は3000円を超える水準で推移しました。その結果、応募株式は63.6%にとどまり、買付予定数の下限である66.7%にわずかに届かず、公開買付は3月25日に不成立となりました。

果たして、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが公開買付公表後の2月24日以降3月22日にかけて市場でサカイオーベックス株を大量に取得し、7.29%を保有していました。その後、8.33%を保有する筆頭株主となりました。当初の公開買付価格の2850円はPBR(株価純資産倍率)1倍未満の金額でしたので、既存株主に対する利益還元が不十分であるということがシティインデックスイレブンスの主張でした。

こうして、一旦は頓挫した松木社長のMBOを通じたサカイオーベックスの事業改革計画でしたが、松木社長はあきらめず、2021年7月28日に再度公開買付を公表しました。公開買付価格は3810円で、松木社長にとっては大幅な買収コスト増となってしまいましたが、買付予定数の84.3%の応募があり、ついにMBOが実現しました。シティインデックスイレブンスは、松木社長との間で不応募契約を締結し、非公開化後のサカイオーベックスに少数株主として残るということですが、その意図は明らかになっていません。

筆者は、松木社長と面談する機会があり、その際、サカイオーベックスの将来のために、不退転の決意をもって取り組まれている強いリーダーシップを感じました。サカイオーベックスと松木社長に心からエールをお送りしたいと思います。


趣味紹介

『私の趣味』
文責 太田香


私の趣味は、植物を育てることです。もともと、せっかくの光をカーテンで遮りたくないと、ベランダに目隠し代わりの大きな観葉植物を置いたのが始まりです。まるで公園に面した部屋に住んでいるかのような気分を味わいたいと、ベランダに目隠し代わりに置く観葉植物が増え、数年前ひょんなことから野菜にも手を出すようになりました。

このように趣味の話を始めると、毎年ミカンの手伝いに実家に帰っているよね、とご存じの方にはおっしゃっていただきます。3年前ミカン栽培をしていた父が他界し、母が継いだミカン栽培を手伝うために11月から12月の週末は何度も香川県の実家に手伝いに帰っているのです。とはいえ、ミカンの手伝いはただただ大変で、さすがに趣味ではありません。父と結婚する前、母は、父から「君のことは床の間に飾っておくから何もしなくていい」なんて言われたそうですが、父一人でミカン栽培などできません。母は、聞いていた話と違うと何度も愚痴を言いつつ、ミカン栽培~収穫~出荷を手伝っていたものです。そんな母も、父が亡くなった翌月、残されたミカン畑に花が咲いたのを見てこれから実をつけるミカンだけは世話したいと心動かされたようです。私を含めて4人の兄弟がミカン栽培はやめていいといくら言ってもダメでした。母は、山の斜面で滑って全身アザだらけになりながら、人に草刈り機の刃の交換方法から教えてもらいながらミカンの世話を始め、1年だけだったはずが気付けば今も自らミカン栽培を続けています。そんな母の姿に、私たち兄弟は、ただただ「あの時、何が何でも止めるべきだった」と苦笑いするしかありません。

少し話が脱線しますが、母には「ニーナちゃん」という別名があります。昭和27年生まれだという理由からニーナ(二七)ちゃんと名付けられそうになったことを知った母は、本当の名前よりニーナちゃんの方が良かったのにと思っている節があり、メールアドレスに使用するなどして時々「ニーナちゃん」を自称しています。昭和27年から約70年が経過しニーナちゃんも決して若くないのですが、以前からミカンの収穫を手伝いに来てくれるベテランの方々は更に年上なので、私たち子供世代が手伝わなければ一番若いニーナちゃんが力仕事をするより他にできる人がいませんでした。手伝う私に、母は「よくそんな小さい体で重いコンテナを持ち上げられるね」と不思議がりますが、私からすれば、「よくその年でそんな無理をするね」と言いたくなります。幸運にも、都合さえ合えば、代わりに30キロのミカンが入ったコンテナを黙々と約2トン分トラックに積み込んでくれる心優しい若者が親戚の中から見つかりましたが、それでも、父の他界後は、11月の週末になれば地元香川にいる兄弟だけでなく、東京からは私が、他にも愛知と兵庫からそれぞれ兄弟が可能な限り香川に出向いて手伝うようになっています。これが、「趣味」とは言えないミカン栽培の真相です。

子供のころから私がミカン栽培に関与するのは収穫期だけですが、それでも作物を育てることは大変なものだと認識していたので、野菜を育てることになどまったく興味がありませんでした。東京では基本的に水やりだけで世話の済む観葉植物に十分満足していたのですが、突然ベランダの「ごみ箱」から生えてきた正体不明の苗がきっかけとなり、ついにその世界に自ら足を踏み入れることになります。私が「ごみ箱」と呼んでいたものは実際は植木鉢で、使い終わった土に萎れた花や落ち葉を放り込んでいたものです。キッチンから出る生ごみを捨てるなどしていなかったにもかかわらず、母は苗の写真をみて「どこからどう見てもトマトだ」と断言するのです。トマトの種などどこから来たのか全く見当もつかずトマトではないだろうと思いながらも、興味本位で育ててみたのがやめられなくなるきっかけとなりました。母の予言通りその苗はトマトの実をつけ、実がなる喜びを知ってしまった私は今どっぷりと野菜栽培にはまっています。

夏野菜でいうと、私が初めて栽培に挑戦した野菜であるトマトは、食べてもおいしいのですが、成長速度が速いので純粋に栽培を楽しめます。また、自分で育てるナスは種が大きくてお世辞にもおいしいとは言えない失敗作も混じるのですが、ベランダからナスやゴーヤといったボリュームある野菜を収穫できると本当に買い物が楽になります。昨年初挑戦したしし唐は、私がたまに水やりを怠るため当たり(激辛)に遭遇する確率が高いものの、焼くだけで立派な和食のお惣菜になりますし、同じく昨年初挑戦の大葉はふるさと納税で大量に届いた小さくて規格外の冷凍カツオのたたきとの相性が抜群でした。既に垣間見えたかもしれませんが、真夏に夏バテした際は、灼熱の屋外に出ず冷蔵庫のものとベランダの野菜で乗り切るようになってきました。

2月3月は、ちょうど4月に届けてもらう夏野菜の苗を注文する時期です。育て始めると虫との戦いなど悩みも出ますが、田舎のように畑を荒らすイノシシと戦う必要はありません。何より、それ以上の喜びや快適さもあるので興味のある方は是非挑戦してみてください。



本ニュースレターは、クライアントの皆様への一般的な情報提供を目的とするもので、法的アドバイスを提供するものではありません。個別案件については当事務所の弁護士までご相談ください。

中田 順夫 代表パートナー
直通 03-5532-3110
nobuo.nakata@hibiya-nakata.com

水落 一隆 パートナー
直通 03-5532-3109
kazutaka.mizuochi@hibiya-nakata.com

配信停止、新規配信、その他のお問い合わせはnewsletter@hibiya-nakata.com まで。